文福のおいやんストーリー

文福のおいやんストーリー
去る6月5日、橋下大阪府知事から「大阪維新プログラム案」が発表されましたが、皆さんはどう思われたでしょう?特に「ハコモノ」といわれる各施設に関しては、存続、移転、廃止等明暗が別れました。廃止や移転となった各施設に働いておられる方々、熱心な利用者の方々はつらい思いをされてるのはよくわかります。私の特に気になっていたのは「大阪府立体育会館」と「上方演芸資料館(ワッハ上方)」。この2つは今のところ明暗を分けました。私は両方共絶対必要 ! ! と思います。先ず、体育会館。今年の春場所は地方場所ではじめて懸賞数が1000本を超えるほど大盛況。内容も横綱相星決戦にもつれ込み、最高の千秋楽、橋下知事も大はしゃぎで優勝の朝青龍関に「大阪が元気になった ! !」と喜んだ後に体育会館はいらん ! ! んなあほな ! !  相撲のひいき衆の「タニマチ」は、大阪の谷町が語源。まさに春の風物詩。今の会場は両国国技館ほどではないですが、東西を対称にし、ます席を組みやすい仕組みになっています。
私は3月初日が待ちきれず、2月なかばには館内の先発事務所で準備されている担当の親方衆に会いに行ったり、力士のぼりを建てている所や土俵作りを見に行くなどの熱心な大相撲愛好家。年6場所(両国、名古屋、九州も)必ず顔を出してます(たのまれもせんのに…)。北の湖理事長が直々に出向き、なんとか存続となり、まーやれやれ。しかし、5月の結びの一番の勝負後の横綱のにらみ合いの様な程度の低い軽い態度をを示している様ではだめ。相撲道の礼儀を忘れたらいつまた「見直し」の対象になるかもわからんで〜。
さて、移転とされた「ワッハ上方」。ここも愛着のある所。上方の演芸、笑芸史を築かれた名人、師匠方の貴重な資料や衣装の展示。これは大阪府ならではの特筆すべき資料館です。我々のおやじ(五代目文枝)が極楽寄席へ旅立った時も「五代目文枝展」を開いてくださり、心から感謝しております。しかし ! ! 皆さん、今まで何回あの資料館に行きましたか?演芸マニアである私は時々若い衆を連れて、昔懐かしき師匠方の貴重な映像や音源が豊富なライブラリーでひとときを過ごしますが、あまり一般の方々とお会いしません。ビルの4階でわかりにくいし、5階の演芸ホールは落語の独演会や演劇で連日にぎわい、実にやりやすいステキなホールですが、それぞれのファンは直接5階のホールに来られ、あまり4階の資料館は見てないようです。向かいのNGK(なんばグランド花月)のお客さんもほとんど立ち寄らないみたい。実にもったいない ! ! まして家賃が年間2億8000万 ! ! あの地域なら安い方らしいですが、府民の血税を民間の吉本さんの家賃に払ろてまんねんて。1日にすれば約80万。多くの文化人の先生や芸人さん達がワッハを守ろうと署名運動をしました。「上方の笑いを守れ」「ミナミの笑いの灯を消すな」。皆さんはこのままで良かったんでっか?、1日80万あれば(もちろん80万もいらんけど)もっと具体的に芸人がいい芸を披露できる空間が出きませんか?
そこで私めの提案 ! ! 体育会館を残してくれるのならそこに「ワッハ」をもって行く ! ! 地下の第二体育館を「演芸ホール」に、1階のロビーを少し改装して演芸資料を展示する。体育館とワッハは同じミナミ、目と鼻の先。正面にのぼりをたて、若手の芸人さんが着物やハッピでお客さんを呼び込む。入り口には「くいだおれ太郎」の人形、こらいらんか ! ! 文化とスポーツの合体、両者がっぷり四つで盛り上がりまっせ ! ! けど我々の聖域「繁昌亭」は皆さんのご浄財で作って頂いたもの、「府のハコモノ」やおまへんので、あ〜やれやれ。

編集後記
暑中お見舞い申し上げます。というより我々は笑中お見舞いという事で、各地へ楽しいお笑いをふりまきたいと思います。自然災害にあわれた方々に心からお見舞いを申し上げます。本当に心から笑える日々が来られる様にお祈りしています。
さて我が(社)上方落語協会も、副会長に鶴瓶師が新任され、三枝会長との最強タッグでさらに上方落語が盛り上がると思います。今秋には小米朝師が、師匠でありお父上でもあられる「人間国宝」の米朝師匠の師匠の名「桂米団治」を襲名されます。誠におめでとうございます。さらに来年、我が五代目文枝一門からもおめでたい襲名話があるかも… 次号で大々的にとりあげられたら幸いです。お楽しみに ! !
では暑さ厳しくなりますゆえご目愛ください。 (文福)

「いちもん新聞69号より抜粋」