師匠の碑のこと 五代目文枝演芸殿堂入り

師匠の碑のこと
3月26日、師匠の逝去から1年余り、亡き師匠の最後の舞台の場となった高津神社境内に師匠の碑を建立することになった。こんなに早く実現できたことが夢のようだ。
あれはちょうど師匠の四十九日が終わった頃だったろうか、どこかに師匠の碑のようなものがあればという話がでて、高津神社が場所を提供してもよいと言って下さり、碑になる石はこれも最後の創作となった「熊野詣で」ゆかりの新宮に掛け合ったところ良かったら使ってほしいという話になり、また碑の字をぜひ三代目桂春団治師匠に書いてもらいたいという思いも実現した。まるで生前に師匠がシナリオを用意していたかのような話の進みようだった。
碑は高津神社本堂西に西南西を向いて建っている。つまり正面に「絵馬堂の茶店」を見、その向こうに「千日前」、かつて師匠の若き日の思いでの小屋「戎橋松竹」や「ナンバ花月」も臨む、きっと最高の立地に建てることが出来たと思う。この場所がいつの日か生国魂神社の「米沢彦八の碑」に匹敵する落語の聖地になればと願っている。
(桂文也)


祝 五代目文枝 演芸殿堂入り
上方演芸のの中で、至芸名人芸で多くの人々に感動を与え、又その芸を後世に伝え、永く上方演芸界に尽力された舞台人の功績をたたえる「上方演芸の殿堂入り」。
今まで初代、二代目の春団治師匠や、五代、六代目の松鶴師匠、エンタツアチャコ先生ら28組、40人の名人達が殿堂入りされているが、記念すべき第10回において、三代目林家染丸師匠、海原お浜・小浜師匠、宮川左近ショーの師匠方にまじって我が師五代目文枝も選ばれ、3月17日、表彰式があり、各師のお身内や門弟が出席。ワッハ上方いおいて文枝夫人の長谷川君枝さんが、選考委員長の作家、難波利三先生から表彰状を頂いた。
尚、7月25日まで大阪府立演芸資料館(ワッハ上方)の4階展示室演芸広場で、今回の4組の師匠方の写真やゆかりの品、ビデオでかつてのなつかしい名人芸が上映されている。ぜひごらん下さい。


「いちもん新聞より抜粋」