文福のおいやんストーリー

花の浪花に春を呼んだ大相撲三月場所“荒れない春”で、横綱朝青龍関の連続全勝優勝、朝赤龍関の殊勲技能受賞、白鵬関の十両優勝とモンゴル勢の大活躍。さて私めは、今年も東関部屋(元高見山)の盛り上げ役のはしくれとして、高見盛関へ贈った力士のぼりが大阪府立体育館の正面に立ちましたが、風の強い日が多く、竿に巻きついてしまう度に自分で垣根にのぼってなおしに行きました。トホホー。

その我らが東関部屋から楽しみな新弟子が入りました。東洋大学時代、学生横綱となったもののすぐにプロに入らず、故郷岡山県の和気町役場の職員となり、昨年実業団でも優勝して幕下十五枚目格でデヒュー。勝ち越した相撲を花道でしっかり目に焼き付けました。しこ名は、和気町に咲く花の藤をとって高見藤。来場所は早くも十両王手!! 今年の春は実りの多い場所で学生出身、外国人出身が台頭する角界で、17才の新星出現!! 茨城県出身鳴戸部屋の萩原。ブルガリア出身、デビューから2年足らず、負け越しなしの2メートル3センチの琴欧州、この2人が五月場所共に新十両、かつてのライバル貴乃花と曙の再現!! この2人が十両昇進を決めた一番も生できっちり見ました。ラッキー!!

春場所といえば思い出すのが大善関。ご実家が体育館の真うら。昨年ご当所で引退を決められた一番を涙をこらえて花道の奥で見届けましたが、今年2月1日国技館で「大善引退富士ケ根襲名披露大相撲」が行なわれ、断髪式でハサミを入れさせて頂きました。22年間、コツコツとまじめに土俵をつとめたいぶし銀の元小結をたたえる、大入り満員の大観衆。母校の浪商学園のOBの人達が声高らかに校歌を唄い、感動のフィナーレ。マゲをおとして整髪した富士ケ根親方、ヘアースタイルもバッチリ。浪花男だけにカミガタが決まってましたんや。


編集後記
いつもご愛読ありがとうございます。春本番、笑いの花を咲かせましょう。サクラでもいいから寄席にお越し下さい。さて、世間では牛や鳥に関していろいろ報道されていますが、過剰なうわさにまどわされず冷静に見極めましょう。私の事務所の近くのやきとり屋さんも、一時お客様が減りました。そこで「こけこっこ寄席」と題して、お店で落語会を催し、わいわいがやがや焼き鳥で一杯飲りました。大盛況でした。落語家はトリが大事ですから…。

うれしいニュースといえば、一門が違うのですが、私が大変お世話になっております桂福団治師匠の筆頭弟子の小福さん(私とは兄弟分で、文福一座の副座長)が、二代目福楽を襲名し、新たな春を迎えました。彼の入門以来、公私にわたり悲喜こもごもを肌で感じて来た一人として心から喜んでいます。“福”と“楽”を味わえる平和な日々を送りたいものです。(文福)


「いちもん新聞より抜粋」