年の始めのおめでたい落語笑売

今年は、サル年。私も、人にまサル芸をしなサルと言われますよう、がんばるモンキー、なんのこっちゃ!! まあ、昨年同様、皆さまとのご猿(縁)を大切に、ふるさと寄席や、講演活動で、全国市町村をまわらせてもらうつもリですが、まあ、去年の大晦日は、忙しかったですわ。テレビのかけもちで…。いや、出るんとちがいまっせ、見る方でっせ。紅白歌合戦は見ないかんわ、年忘れ日本の歌も見たいし、なんというてもK1の曙=ボブサップ戦の試合が、気になるし、プライドの大会での、柔道の、吉田秀彦選手と柔術のホイスグレーシー戦も、楽しみやし、イノキボンバイエのプロレスも、あるし、息子は「世界はこうしてだまされた」を見るというし、もう、ビデオをセットしたり、チャンネルを、カチャカチャいや、今はピッピか、なにせ大変でした。トホホー。

しかし、曙関は、見てて辛かった。なんぼ、元・大横綱でも、引退して3年、そしてたった2ヶ月の訓練では、無理ですわ。まして、パンチ、ケリ主体の試合ではね、突き、押しでは、サップぐらい吹っ飛ばせるけどね…。まあチャレンジ精神に、拍手を贈リましょう。ただ、18年前来日した時から出会い、チャドローウェン君の、大相撲で頂点を極めるまでの汗と涙を見てきた私としては、なにか、複雑な気持でした。

さて、気持ちを切り替えて、2004年の「落語笑売」が始まりました。各地にほのぼの手作りの生の笑いをお届けする文福一座が動き始めました。正月の三日、奄美諸島のある島へ。-----あーのどが渇いた。ビール、大ジョッキと中ジョッキどっちにする? そうやね、大きいのえらぶ----- そう、沖永良部(おきのえらぶ)島へ、お呼び頂きました。神戸で「チャンプルー高倉」という沖縄民謡などが楽しめる料理屋さんがあり、やはり神戸在住の山本輝雄さんが作詞をされた演歌「びっくり仰天有頂天」の歌を私が唄わせて頂き、そのキャンペーンに伺ったときに、そこのマスターと出会い、マスターの前田栄保さんのふるさと、沖永良部へぜひ行きたいと私が言っていたのを憶えていて下さり、今回の運びとなったのです。

「文福さん、うちの母ちゃんの長寿の祝いを、正月に兄弟が集まってするので、ぜひ一席やってよ」「そら、おめでたいでんな。喜んで行きまっせ」けど、往復の飛行機賃が8万円程かかりまんねや。正月科金やしね。こんなん、一座のメンバー連れていけまへんがな。まして個人でなさるお祝いの会やしね。そこで“座長”の私単身で乗り込みました。

私は東京や博多なら、100パーセント新幹線移動だし、秋田なども夜行列車で行くほど鉄道大好き人間(…と、いうのもあるけど、飛行機が苦手で。トホホー)昨年のシンガポール公演も列車で行きたかったぐらい。そんなアホな!! めったに飛行機に乗らない男が、2日問で4回乗りました。朝9時に伊丹から飛んだら、たった1時間で鹿児島空港へ。そこから乗り継ぎですが、2時聞50分待たなあきませんでしたが、空港の真ん前に高くそびえる西郷隆盛公の像を見て、歩いていくと西郷公園があり、薩長同盟や西南の役等の歴史がよく分かり、結構時間がつぶせました。沖永良部島は鹿児島県大島郡。同じ鹿児島やのに飛行機で1時間半(大阪〜鹿児島1時聞)。プロペラ機やからね。ましてこの日は向かい風で、1時間40分かかって沖永良部空港に到着。

前田さんの笑顔に迎えられ、着いた所は左に太平洋、右に東シナ毎が広がるフローラルホテル内の知名町フローラル館。家族会なのに、会場は200人のお客様。町長さんや、町内会の人々も出席され、島の人々の絆の深さを感じました。五男一女を産み、育てられた、本日の主役「前田ひで」さんのやさしい笑顔がとっても素敵でした。兄弟の方々が、それぞれの家族を連れて懐かしいおふくろさんを囲むほほえましい姿に、胸打たれました。栄保さんも、この日のために覚えたマジックを披露しました。私も落語や河内音頭で盛り上げました。天国におられるご主人の分も長生きしてねと祈りながら…。

二次会は、弟さんの経営する居酒屋「若大将」で、黒糠焼酎をあびるほど頂き、翌朝、奄美群島国定公園の昇竜洞や田皆岬等をまわってもらい、昼過ぎの飛行機で奄美大島に飛ぴ、乗り継いで伊丹に着きました。
お土産にもらった黒糖の塊を口にほりこんだら、ジワ〜「あー、あまみおおしま〜」。

「神戸月刊センターより抜粋」